グレーテルのかまどの「レヴァシ」 1月20日放送

グレーテルのかまどの「レヴァシ」 1月20日放送

 

瀬戸康史演じる15代ヘンゼルが様々なスイーツ作りに挑戦して、

仕事で疲れたお姉ちゃんのグレーテルを癒してあげる設定です。

 

レヴァシとはどういうスイーツなの?

 

ロシアでは18世紀に砂糖が伝わるまで、蜂蜜が甘味料として使われていて、

さらに冷蔵庫がなかったため、長く保存できるようにスイーツが作られていました。

 

引用 https://www4.nhk.or.jp/kamado/

 

つぶしたベリーなどのフルーツ(ピューレもあり)を

オーブンで乾燥させて丸めるのがレヴァシ。

一般的に使われる材料はロシアで豊富に収穫できるベリー類。

それらをペースト状にしてから乾燥させました。

 

どちらもビタミンが豊富なので、風邪の予防にもなり、

とても重宝されました。

 

しかも、5年も保存できるんです。味も特徴も変わる事なく。

素朴で甘酸っぱい味、食感は現在のお菓子でいえばグミに近いでしょうか。

レヴァシはロシア最古のキャンディと言われています。

 

レヴァシは1年中食べられたので、

ロシアの極寒の長い冬にレヴァシの夏の香りが

人々の心をいやしたことでしょう。

 



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レヴァシを愛したエカチェリーナ2世

引用 wikipedia

 

レヴァシは皇室でも食べられていました。

女帝エカテリーナ2世はスイーツが大好きで、

「アムールヌィエ・レヴァシ」をつくることを伝統にしました。

 

小さくて上品な箱に、愛の告白とともにレヴァシを詰め込みました。

その美味しさでエカチェリーナ二世の誘いを

断われる者はいなかったと言われています。

 



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エカチェリーナ2世ってどう人なの?

 

エカチェリーナというのはロシアの女性名です。

しかし、彼女はロシア人ではありません。

生まれは神聖ローマ帝国北東部のシュテッティンというところで、

現在はポーランドに属している街です。

名前もドイツ風の「ゾフィー・アウグスタ・フレデリーケ」でした。

つまりロシア人の血が一滴も入っていないのです。

それが、なぜロシアの皇帝になれたのか?

それは、彼女が並々ならぬ努力家だからでしょう。

もともとエカチェリーナ2世の伯父が、

当時のロシア皇帝・エリザヴェータ(女帝です)と婚約していたのですが、

伯父さんが若くして亡くなってしまったので破談になったのきっかけに、

エリザヴェータの後継者であるピョートル3世と彼女が結婚することになったのです。

 

一方、エカチェリーナ2世は結婚後、自分の何もかもをロシア風に改めたことで、

国民からも貴族からも絶大な支持を得ます。

名前もそうですし、宗教もロシア正教に改宗しました。

 

さらにはロシア語を勉強しすぎて体を壊したとまで言われているほど、

ロシアという国に溶け込む努力をしていました。

これでは「旦那より奥さんのほうがロシアの主にふさわしい」と思われるのも当然です。

 

こんな状態だったので、ピョートル3世が即位しても、

周囲の人間からは総スカンをくらってしまいました。。

それなのに、ずっと神聖ローマ帝国びいきを続ける皇帝に、

ついに貴族も聖職者もキレてしまいます。

 

彼らはエカチェリーナ2世の元へ集まり、クーデター計画を立てました。

そもそもエカチェリーナ2世のほうが人望厚かったこともあり、

このクーデターはほぼ無血で成功します。

 

ピョートル3世はその後、幽閉先で”急死”します。

 

1762年9月にエカチェリーナ2世は正式にロシアの主となりました。

ここから亡くなるまで34年間皇帝をつとめあげ、政治的な功績が大きいのです。

 

生涯再婚はせず、それでいて数百人もの愛人を抱えていたと言われています。

その愛人に贈られたレヴァン、さぞかし美味しいのでしょうね。

 

 

 

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