兵庫県立ひょうごこころの医療センターで看護師が患者に
暴行を加えて重傷を負わせた事件が発覚しました。
事件の概要
神戸市の公立精神科病院で、看護師の男性が患者に暴行を加えて重傷を負わせたとして、
停職3か月の懲戒処分を受けました。
職員は依願退職しています。
懲戒処分を受けたのは、「兵庫県立ひょうごこころの医療センター」に
勤務する40代の男性看護師です。
病院によると、男性看護師はことし5月、
担当していた精神疾患がある患者から顔に暴行を受けた際、
患者の顔を殴り返したということです。
患者は、右眼窩底骨折で全治2か月の重傷です。
患者の家族は警察に被害届を提出していて、警察は傷害事件として調べを進めています。
男性看護師は病院の聞き取りに対し、患者への暴行を認めて、
「看護師としてあってはならないことをしてしまった。
患者にけがをさせたことは非常に後悔している」と話し、5日、依願退職しています。
引用 関西テレビ
精神科の病棟で患者を人間として扱わないのは当たり前のこと
精神科勤務している方(某大学の講師)の話だと、
看護師が患者に対して、自分と同じ人間だという
意識がなくなっていくのは良くあることだそうです。
どうしても患者を自分より下の者として扱うように
なっていきます。
精神科に勤務していると、自分自身も病んでくると
実際に精神科に勤務している方が言っています。
そして、精神科の病棟では患者に対する暴力は頻繁に起こっているのです。
スポンサーリンク
日本の精神科病院はおかしい
日本の精神科病院で、患者が人間として扱われていないのは
特に、今回のように国立、県立などの上位にある病院が多く、
はっきり言うと、このような病院に入院させるのは極めて危険です。
入院前より、入院後の方が具合が悪くなっていることは多数です。
しかも、この事は精神科医が自ら断言しています。
私が睡眠障害になり1ヶ月間、ほとんど眠れなくなった
ことがありました。
この時、精神科へ入院した経験があります。
職員は患者に暴言を吐くは、暴力に近い事を
繰り返し行っていました。
それを見たからといって、何かできるわけではありません。
1ヶ月も寝ていない状態では体力も落ちきっていますし、
その職員に文句を言えば、今度は自分がやられるのは
分かっています。
だから、見て見ぬふりをせざるを得ませんでした。
あまりにも不快だったので、他の病院に転院しました。
もっと酷いことも知っています。
病院名も、医師の名前も分かっています。
暴力や虐待は日常茶飯事に行われているのが、現状です。
下のような声明文も出ていました。
精神科病院における入院患者に対する集団虐待・暴行事件に関する声明
神戸市西区の医療法人財団兵庫錦秀会神出病院の入院患者に対する
虐待・暴力事件で、看護師等6名が兵庫県警に2020年3月4日
逮捕されたことが報じられました。
私たち家族会は「患者のリアクションが面白かった」という理由で
平気で尊厳を踏みにじることに強い憤りで一杯です。
精神科病院の医療従事者による患者に対する虐待・暴力行為は非人道的重大事案です。
虐待事実の凶暴性や残酷さを断じて許すことはできません。
報道で明らかになった動画だけでも、虐待・暴行が長期にわたり
看過されてきていたことは否めません。
病院という外部からは見えにくい密室の中で、人間の尊厳を踏みにじられた行為が
日常化していることに、怒りと恐怖を覚えます。
病院の法令順守と幹部責任はどうなっているのでしょうか。
今回の事件は、患者や家族、病院の内部告発などではなく、
加害者である元看護助手が別件逮捕にともなって明るみになったこと、
警察からの連絡を受けてもなお、複数の職員が関与しているにも関わらず、
病院幹部は全容を把握していないことなど、特異な問題発覚です。
ともすれば、病院組織を挙げて、外部に漏れないように
していたのではないかと勘繰ってしまうほどです。
神出病院は、リスク管理のできていない体質・病院組織のあり方を猛省し、
事件の重大さを真摯に受け止め、緊急に事件全容解明すると共に、
全患者・家族に対しても調査をすべきです。
併せて監督者としての神戸市の早急な責任ある対応を強く求めます。
精神科医療は、精神疾患の本人・家族にとって、
自らの生活を安心して送るための支えです。
その場が、私たちの尊厳を踏みにじる場であれば、とても危険で、
根絶しない限り利用することはできません。
この事件を一病院の問題に留めず、行政機関を含む権利擁護システムが
機能不全とならぬように、精神科医療のあり方についても今一度精査すべきです。
でなければ、もっとも立場の弱い患者に対する虐待・暴力等の
温床を残すことになりかねません。
私たち公益社団法人全国精神保健福祉会連合会は、
精神障害者と家族の権利擁護の実効に向けて、
所管行政の責任ある迅速な対応を求めます。
2020年3月11日
公益社団法人全国精神保健福祉会連合会
理事長 本 條 義 和
スポンサーリンク
事件として発覚したのは極めて異例
精神科の入院病棟には、患者さん向けに
「病棟の職員の対応がおかしいと感じたら、
こちらへ電話をしてください」というような内容の
ポスターが貼ってあります。
他の病棟にこんなポスターが貼ってありますか?
ポスターが貼ってあること自体、おかしいです。
職員の対応がおかしいから、ポスターが必要なんです。
暴言や虐待が行われても、
「ここにポスターが貼ってあるのに、あなたは
なぜ連絡しなかったのですか?」と開き直れるから。
しかし、病状が重ければ理解力も落ちますので、
自分が何をされているのかすらわからない患者も多いです。
その為、ポスターが貼ってあっても、連絡をする患者は
ほぼいないといっても過言ではありません。
今回のように、患者の家族が警察に被害届を出して、
事件として発覚するのは極めて異例です。
スポンサーリンク
まとめ
今回の事件は精神科の病気をよく知っている看護師が
患者に対して、2ヶ月の重傷を負わせました。
家族が警察に被害届を出せたのは本当に良かったと思います。
しかし、患者に怪我を負わせた職員が依願退職した事で、
蜥蜴のしっぽ切りで、今回の事件は終わるでしょう。
そして、精神科病棟では今日も好き勝手な職員の対応が
繰り返されるのです。
*全ての精神科で同様だとは言いません。
まともに治療している病院も存在しますが、
入院して見なければわかりません。