4年前日常的に虐待した母と同居の男逮捕、息子が話せるまで3年

4年前日常的に虐待した母と同居の男逮捕、息子が話せるまで3年

津南警察署

 

事件の概要

4年前の高校1年だった息子(19)の顔に熱湯をかけるなどの虐待をして

重傷を負わせたとして、三重県警津南署は傷害容疑で母親の横守めぐみ容疑者(45)と

当時交際していた吉田圭吾容疑者(27)を逮捕しました。

 

逮捕容疑は2016年5月中旬~同年7月24日ごろ、

津市川方町のアパートで息子の頭などを拳で数十回殴った上、

熱湯を顔にかけるなどの暴行を加え、約2カ月の多発性外傷を負わせた疑い。

同署によると、当時3人はアパートに同居していました。

16年7月24日に息子が津市内の病院に救急搬送され、

翌日児童相談所から同署に通報がありました。

息子が19年から具体的に虐待の内容を話し始め、同署が捜査を進めていました。

搬送時、鼻の骨が折れていたほか、上半身の熱傷など全身にけがが確認されたといいます。

 

警察は、息子の心身の回復を待って具体的な捜査を進めたため、

2020年8月18日に母親の横守めぐみ容疑者と当時交際していた

吉田圭吾容疑者の逮捕となりました。

 



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4年後の逮捕となった理由は?

息子さんの体の怪我は約2カ月の多発性外傷でした。

しかし、息子さんが19年から具体的に虐待の内容を話し始めたのは、去年のことです。

この事から、息子さんが虐待により、心の傷を負ってPTSDになっていたと推測できます。

 

一度の暴力ではなかった事から複雑性PTSDと言った方が正しいと思われますし、

虐待に遭ったのは2016年ですが、話ができるようになったのは3年後です。

それまでは悪夢やフラッシュバックに苦しんでいたのではないかと想像します。

 

現実があまりにもひどい状況なので、そこから意識を飛ばす解離を起こしていたでしょう。

解離は複雑性PTSDの主たる症状です。

あるいは記憶をなくしていたことも考えられます。



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虐待を受ける事で複雑性PTSDになったら、治るの?

同じ病名でも、人によって症状の出方や重症度は違います。

しかし、今のところ複雑性PTSDを完治する治療法はありません。

 

「複雑性PTSD」という病名が認められたのもつい最近です。

「ゲーム依存症」が派手に取り上げられて、親から虐待を受けて

「複雑性PTSD」になった人にはようやく自分の病名がつくと喜んでいましたが、

「ゲーム依存症」に持っていかれた感じで、国としても「複雑性PTSD」の治療法を

探る動きすらありませんでした。



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親による虐待の恐ろしさ

息子さんは虐待を受けた時には高校1年生で15歳でした。

しかし、家を出て行く事はできなかったのです。

そして、体の傷だけではなく、心にも大きな傷を負いました。

 

家の中で起きる虐待は、子供が幼少期から始まっていることがとても多いです。

日本では、虐待を受けたお子さんが亡くならないとニュースにはなりませんので、

生きていても心の傷を負い、複雑性PTSDになっている人はNHKのEテレの掲示板を

読むだけでも相当数存在しています。

 

複雑性PTSDにまでなってしまうと、仕事をすることすら困難になるので、

アメリカでは経済的な損失だという認識から、重症化する前に無料で治療が受けられます。

比べて日本では、複雑性PTSDを良く理解している精神科医は限られるし、

短い診察時間ではアプローチすること自体無理だというのが現実です。

 

日本で治療をしているのは臨床心理士で、その中でもEMDRの資格や海外での研修を

受けている優秀な人しか、きちんとした治療はできません。

もちろん、健康保険が使えないので1時間1万円以上の費用が必要になるのが現状です。



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まとめ

虐待と複雑性PTSDに詳しいので、かなり踏み込んで書きました。

親と同居してい吉田圭吾容疑者が逮捕されたからといっても、息子さんの病状が一気に

回復するものではありません。

 

子供は一人で暮らすことができません。

その為、家の中で暴力があっても耐えるしか出来ないのです。

ニュースでは亡くなったお子さんのことは取り上げますが、この息子さんのように

心の傷を負った子供のニュースは報道しません。

 

少なくとも、この記事を読んでくださった方には現状を知って欲しいと

思い書かせていただきました。

 

 

 

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